初心者さんが思っているとおりで、ほぼあっていると思います。
エンジンの力は思っているほど強くありません。
自転車でも最初の漕ぎだしは強い力が必要でしょう?
でも一度走り出せばそれほど力を入れなくても走り続けられるはずです。これと一緒で止まっている状態の自動車を動かそうとするには強い力が必要ですが、エンジンにはそこまでの力はありません。
なので、止まっているタイヤ(自動車)にエンジンの力をダイレクトに伝えようとするとエンジンの力が負けてしまい、エンストする結果になります。
そこでクラッチの登場です。
クラッチとはエンジンの力をタイヤに伝えるための仲介役です。
そしてクラッチにはエンジンの力を「ダイレクトに」ではなく、「少しずつ」タイヤに伝える役割があります。
この「少しずつ」が半クラッチであり、「ダイレクトに」がクラッチを完全につないだ状態です。
先程、自転車の話を出しましたが、上の話とは逆になりますけど、自転車は走り出す時、弱い力であってもゆ〜っくりですが、前に進みだすことができますよね。
これがエンジンの力が弱くても半クラッチで少しずつ力を伝えることによって車体を前に進ませる事ができる仕組みです。
また半クラッチと一言で言いますが、ほとんどつながっていない状態の半クラッチから、完全につながる寸前の状態の半クラッチがあります。
適切な言葉ではありませんが、1%の半クラッチから99%の半クラッチがあると思ってください。(0%が完全に切った状態、100%が完全につないだ状態として)
発進する時、同じ「半クラッチ」でも10%程度つないだものと90%くらいつないだものでは全く違ってしまいます。
10%の半クラッチではアクセルをふかさない、いわゆるアイドリング状態でもエンストしないでしょうし、逆にアクセルをふかしていてもいきなり90%以上の半クラッチをやってしまっては、ダイレクトにつないだ時と同じでエンストします。
先程から何%とか書いているのは説明のためで、実際には感覚で慣れるしかありませんが、ゆっくり優しくつないであげればエンストはしませんし、エンスト前には「ノッキング」という車体がガクガクする状態になりますから、これがでたら「もうすぐエンストするよ」という合図です。
このときはクラッチを少し切ってあげてアクセルを少しふかしてあげれば良いでしょう。
このクラッチを少し切るという感覚がわかりづらければ、一旦完全に切って再度、ゆっくりつなぎなおしてあげれば良いでしょう。
エンジンが止まる前にクラッチを素早く切ってしまえば絶対にエンストしません。
当たり前の事ですよね。
またここの相談内容を見ていると、エンストしやすい人はクラッチを動かし(上げ)過ぎているのではないかと感じます。
クラッチは少しずつ上げて、優しくつながなければならないものですが、上げ続けなければ(動かし続けなければ)ならないということはありません。
クラッチを上げるのを途中で止めてもいいのです。
半クラ状態を維持するというのかな、その状態でも適切な半クラッチであれば速度が少しずつ増していきますから、そうしたらまたクラッチを上げて(つないで)いってあげれば良いのではないでしょうか。
きっと言葉だけでは理解しにくいと思いますので、次回の教習の時に指導員にお願いして、停止状態からアクセルをふかさない、いわゆるアイドリング状態からクラッチ操作だけで発進する練習を何度かやらせてもらえば微妙なクラッチ操作がどれだけ大切なのかがわかると思います。
アイドリング状態で「エンストしない半クラッチ」、これがわかれば普通にアクセルを使っての発進でもエンストはしなくなりますし、その副産物としてアクセルのふかし過ぎもなくなることでしょう。
これは今後の教習に必ず役に立ちますから、経験しておくことをお勧めします。
言葉だけの説明でどれだけ伝わるかわかりませんが、頑張ってくださいね。
身に付けなければならないのは微妙なクラッチ操作、「アイドリングでもエンストしない半クラッチ」です。
これができるようになれば今後の教習が楽になると思いますよ。