回答していただき、ありがとうございます。
とても真摯に考えられているようで敬服いたします。
ご質問の意図もよく分かりました。
また、文面から想像して、葛の葉さんは正しい運転をされていると思いす。>法律上の議論はさておいて、現在の教習所ではどのように指導しておられますか?
ということですが、そもそもが道交法を基にした問題なので詳しく説明するには、さて置くわけにもいきません。
必要ない回答でしたら読み飛ばしてください。
さて、法に基づき左側端に沿って左折すると必然的に第一通行帯に入ることになるという意見があるようですが、それは間違いです。
実は、法において「左折」という言葉自体の定義はありません。判例によると、「左折」とは車両が進行道路から外れて他の交差道路または左方の道路外の場所に進入することを指すとされています。
他の交差道路に進入した時点で左折完了と考えることができますから、車体が左折後の道路と平行になるまで左側端に沿わなければならないというものではないのです。
そこで、検定基準では左折時に左後輪が曲がり角の2分の一を過ぎるまで左側端から1m以内を走行しなければ減点の対象となります。
よって、通常の交差点の形状であれば、完全に曲がりきる前に斜めに走行して直接第二通行帯に入ることが可能です。
左折小回をすると、どうしても第一通行帯に入らなければならないような形状の交差点では、左折後に進路変更すればよいだけのことです。
つまり、左折小回りができていれば、必要に応じて直接第二通行帯に入ることは違反ではありませんし、寧ろ合理的といえるでしょう。
ではなぜ、「左折後は必ず第一通行帯に入らなければならない」という指導が行われるかというと、上記のような理由を全ての教習生に説明するのは手間のかかる仕事であり、多くの教習生に負担を掛けることにもります。
そこで、検定に合格させる近道として、短絡的に左折小回りに誘導する指導法が存在するのではないかと考えられます。
私の知る限り、かなり多くの指導員がそのような指導法を採用しています。
左折小回りを強調しなければならないのに、第一通行帯進入ばかりを強調するような本末転倒な指導も行われており、弊害として、すでに左折大回りになっているにもかかわらず、無理に第一通行帯にハンドルを切り蛇行運転になる教習生も多々見られます。
>法律の解釈はともかくとして、そういう問題を現実にどちらかに決めなければならない(指導できない)のは教習所ぐらいのものだと思います。
無理ですね。
教習所や指導員にも色々な考え方がありますし、教習生側にも理由や意味を理解するのが苦手な人も多く、そういった人に合致する指導法が無ければ今の教習所は成立しません。
指導の不統一が教習生を混乱させることがある反面、多くの教習生に対応する土壌になっているのも事実です。
左折後わざわざ第一通行帯に入ってから第二通行帯に進路変更するような一般車両はまず見ませんよね。
ほとんどの人は教習所を卒業すると、習ったことを忘れてしまうか、多少の矛盾を感じたとしても、そんなものだろうと気にも留めないのだと思います。
葛の葉さんのように疑問を感じていただける方がいるのは、せめてもの救いです。
長文になってしまい、分かりにくい点、誤字脱字などありましたら申し訳ありません。また、期待にそぐわない回答でしたら、ご容赦ください。